2021年08月05日
資金需要の原因、返済原資の確認に続いての銀行の融資審査のポイントは、
担保です。
貸す側とすれば、貸したものが返ってくることが最重要なのです。その為に資金需要の原因、返済原資の検討がなされるのですが、銀行とすれば、いざという時に担保から資金回収しても、返済を受けたのと同等となります。よって、どんな担保が提供されるのか、その価値はどれ程のものなのかは、重要な審査ポイントになります。出せる担保があるのかないのか、あるならばその明細と価値について説明できるようにしておくべきです。
銀行が担保として取り扱うのは、預金の他に、有価証券、不動産等ですが、確実な担保、例えば、自行の定期預金担保であれば、融資を断る銀行はありません。価値が高く、換価性のある担保は銀行にとって、この上なく魅力的なのです。しっかりした担保を出せるのならば融資実行に大きく前進です。
また、担保を出せない(出さない)場合でも、会社や社長本人の資産内容は調査されると思ってください。その資産の中身も融資審査の一部となります。もしも万が一にも返済が滞って、延滞となったときに、最終手段として差押を検討するために、あらかじめ差押できそうな資産を把握しておこうとするのです。裏返せば、社長に十分な資産背景があれば、会社への融資も通りやすいのです。
逆に、資産に担保が一杯一杯についていれば、審査上大きなマイナスです。資産の余力というものを見られるので、担保状況によっては余力がマイナスと判断される場合もあるのです。
特に、自宅の不動産謄本は確実に調べられると思ってください。これは隠し様がありません。(公庫でも調べますよ)
銀行以外の消費者金融等の担保設定や、個人による担保設定はマイナス評価になります。
万が一にも、所有不動産の謄本に、税金滞納による行政の差押登記がついていたりすると、たとえその後抹消されていても、借入は諦めなくてはなりません。税金の滞納は、金融機関からするとタブーです。差押を受けるほどの滞納の実績があると、融資対象から除外されてしまうのです。国民の義務である納税を怠る方にはお金を貸せないとの考えです。思わぬところで影響を受けますので、くれぐれも税金は滞納しないように致しましょう。
カテゴリ:融資、資金管理コンサルティング